◆普請旗(ふしんばた)掲揚について◆

江戸時代のお城の土木工事を「普請(ふしん)」と呼んだことになぞらえ、宇都宮城復元工事現場に「普請」と書かれた畳一帖分の大きさの旗が掲げられました!

「普請」という言葉は、訓読みをすれば「普(あまね)く 請(こ)う」となりますが、もともとは仏教の言葉で、「お寺中のお坊さんを集めて共同で仕事をする」という意味でした。鎌倉・室町時代から使われている古い言葉です。

それが、次第に、村の道をみんなでつくるなら道普請、橋をつくるなら橋普請、家を建てるにも村をあげてつくるから家普請と、建築や土木用語として定着していったのです。地域の共同体の中で、建物や道、水路といった公共施設の建設や継持修繕を、地域の人々が、お互いの思いやりの気持ちをもって、力を合わせて行う、まさに「協働」の精神を表す言葉となったのです。

江戸時代になると地域社会で進められている普請とは別に、幕府や各藩がおこなう公共工事を、「御」という字を前につけて「御普請」というようになります。徳川家康などは、諸大名に人とものを出させて巨大な城をいくつもつくらせましたが、これは特に「天下普請」などと呼ばれました。

本日掲揚されます普請旗は、「御」という字はつけられていません。これは、宇都宮城址公園が、単なる公共事業ではなく、「市民の力を合わせて一つの仕事をやりとげる」とか「大勢の人々の力でつくりあげる」という願いを込めてのものだからです。

建設工事にあたっておられるみなさん、事業を支えてくださっている「よみがえれ!宇都宮城」市民の会のみなさん、また、この事業にご理解とご協力をいただいている市民の皆さんが、心を一つにして進める宇都宮城址公園整備の象徴としてふさわしい旗であるといえるのです。

<宇都宮市教育委員会 文化課文化財保護係より>